私がktsに入社した頃、社長からよく言われたことがある。「コンサルタントは先生と呼ばれる職業じゃない、あくまでサービス業だ」と。
今回、ホームページが一新されるにあたって私はブログを担当することとなった。ktsには様々な経歴をもつコンサルタントがいるが、私は特に変わっていると言われる。私の前職は航空会社に勤める客室乗務員。俗に言うスッチーだった。国内・海外問わず飛び回る生活を送っていた私がなぜコンサルタントになろうと思ったかは、また今度お話しすることにして、とにかく私は資格取得をきっかけにコンサルティング会社であるktsに転職した。
転職してからしばらく、私は前職について話すことを避けていた。なぜなら、客室乗務員という仕事は専門職であり、前職で経験したことはコンサルタント業界ではほとんど役に立たないと引け目に感じていたからである。
転職して1年近くが経ち、私も様々なクライアント企業の経営者やそこで働く人々と接する機会が増えていった。その企業の問題点を把握するためにインタビューを繰り返し、解決策を探るためにプロジェクトリーダーやプロジェクトメンバーと会議を繰り返す。相手がどのような思いを持っているのか理解することや、何に不安や不満を感じているのか察知し、それを表に出してもらうことが大事だと考えるようになった。また、経営者やプロジェクトリーダーとのコミュニケーションのとり方もプロジェクトに大きく影響する。コンサルタントには論理的思考や知識が必須というイメージは抱いていたが、コミュニケーション能力や相手の立場に立って考えてみるという想像力も重要であるということがわかってきた。コミュニケーション能力や想像力は前職で鍛えられたこと。これまでの経験は無駄になっていない。そう感じた時、私は、コンサルタントとしての小さな一歩を進めることができた気がする。
「コンサルタントという仕事はまぎれもなくサービス業である。」最近、私は、入社当時に社長に言われた言葉を時々かみしめている。
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