ktsのクライアントは、様々な業種の企業がある。そのなかで、大阪市西成区に本社を構える非常にユニークなクライアントであるA社について語ってみたい。
A社は製造業であり、創業は古く、その業界ではトップカンパニーとして今日まで事業を展開している。社長は2代目で43歳と若く、非常にエネルギッシュな方で、いつもふたつのことを言っている。
ひとつが、「今の事業を全否定して、新たな事業を展開する」であり、もうひとつが、「西成発ベンチャー」である。
ひとつめの言葉の意味を考えると、現在の製品が売れなくなるような新たな市場を創造することが企業成長には必要だと言っているのではないだろうか。ハード的な側面が強い業種でありながら、新たな事業はソフト的側面にかなり力を入れている。そのソフト的なサービスや製品が売れれば売れるほど、現在製造しているハード的な製品が売れなくなる。だけど、その社長はそれを行わなければ、厳しい競争社会の中では生き残れないと考えているようだ。
もうひとつの言葉の意味を考えると、本社の所在地などどうでもよいということを言っているのではないだろうか。六本木ヒルズや渋谷など、有名なベンチャー企業を象徴するような場所など全く興味がなく、大阪市西成区という下町でこれからも事業を展開していきたいと考えているようだ。
A社の社長が言うふたつのことを思うたび、A社こそ本当のベンチャー企業なのだな〜と感じてならない。いつも全否定からスタートし新たな事業を考え、ネットワークが発達した現在では物理的な場所に全く興味を示さない。イノベーションそのものである。
イノベーションを実践することが本当のベンチャー企業であろう。A社の社長に会うたびに、ktsも金高自身もイノベーションマインドの向上は必須であると痛感する。西成ばんざいだ。 |