ktsは、コンサルティングとシステム開発の融合を事業の柱にしていることは第1回のブログでも述べた。これまで様々なテーマで様々な企業のコンサルティングを担当したが、そのなかで、ひときわ光る会社がある。
2005年から継続して業務改革、組織改革を担当しているT社である。T社は売上高約110億円、従業員約200名の中堅卸売業である。位置する業界の低迷や不景気などの影響をもろに受け、3年前まで赤字の企業である。その3年前に現在の社長が就任した。それから改革をスタートさせ、ktsも2005年から業務と組織の改革をお手伝いすることになった。
ktsが担当したときの売上高が約90億円、営業利益は赤字ではないがほとんどない状態であった。こちらが提案する様々なテーマに社長はじめ各役員が真剣に取り組んでくれた。また、プロジェクトメンバーに選定された従業員も必死になって改革テーマに取り組んでくれた。ktsが担当する以外にも人事制度改革などのテーマにも独自に取り組まれた。抵抗勢力の存在も大きく、改革はすんなりとは行かなかったが、徐々に会社の雰囲気も変わり、業績も上向き始めた。
先日、そのT社の社長と会食する機会があった。2年前にはじめてお会いしたときの言葉を思い出した。「この何年間、従業員に賞与を支給できていない」「2年間でなんとしてもこれまでで最高の賞与を支給したい」であった。会食しながら社長は、「おかげさまで、この夏はT社始まって以来の賞与を支給することができそうです」と笑顔で語られた。
うれしかった。ktsが担当したからではない。T社独自の努力の賜である。でも、ほんの少しでも業績回復のお手伝いできたことを思うと、このビジネスの醍醐味を感じることができた。
様々な経営者との出会い、その出会いが自分自身を成長させることは間違いない。今の段階では、経営者としてT社長には太刀打ちできない。しかし、いつの日かT社長を超えるよう頑張っていこうと決意した会食であった。
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