介護サービス事業を展開するグッドウィル・グループのコムスンとNOVAうさぎというキャラクターで有名な英会話スクールのNOVAが、ともに事業展開に様々な問題があり行政処分を受けたニュースが巷を騒がしている。
グッドウィル・グループは折口会長、NOVAは猿橋社長が率いる急成長企業であり、ベンチャー企業の域を超えた大企業である。どちらも素晴らしい経営者だと思う。事業展開における成長分野への着眼点が鋭く、かつそのスピーディーでユニークは競争戦略など、とてもマネのできない経営手法である。
ニュース番組を見ると、介護や教育(あえてここでは教育と表現する)など、本来利潤追求を主にするものではなく、社会貢献が主であるとの論評が展開されている。普通に考えると、介護や教育は国の基盤をなすものであり、民間企業が利潤追求だけで事業展開を行うと、今回のような事態になってしまうのは当然であろう。しかし、「官から民へ」の流れをビジネスチャンスと捉え、経営資源を迅速かつ有効に投入し、事業を成功させ利潤追求を行うことは、決して間違ったことではないとも思う。
この問題で一番考えるのは、折口会長も猿橋社長も、「どんな目的」で経営を行っていたのであろうかということである。折口会長や猿橋社長だけではない。この数年間、マネーゲームを楽しむかのような経営者に対しても問うてみたい。やはり「お金」なのだろうか。金高自身にも「なぜ経営を行っているのか」を自問自答してみた。「お金」「名誉」「自己実現」「社会貢献」・・・と様々なキーワードが頭をよぎる。
京セラの稲盛名誉会長がいつも言っている「経営者の心根が企業の長期にわたる成長の根幹をなす」との言葉が、今ずしりと心に重くのしかかっている。ktsが成長したとき、社会的に後ろ指を指されないためにも、金高自身の人間性を高めなければならないと強く決意した問題であった。 |