ktsは、経営コンサルティングと情報システム開発を融合させることを事業の柱にしている。ktsが創業してから約6年、数多くのクライアントの経営者と出会い、お話を聞くことが、私の財産になっている。
現在、推進しているプロジェクトの一つに、中堅製造業の組織改革プロジェクトがある。そのプロジェクトのクライアント側推進責任者で次期社長の取締役から学んだあることについて語ってみたい。
その取締役は、現社長の長男で大手電機メーカーを経て現職に就いている。昨年7月、そのクライアントの業務改革を担当したことが、私との出会いである。社長の長男で次期社長という、中堅・中小企業にありがちな立場にいらっしゃる方である。この立場が非常に難しい。難しいというのは我々に対してではなく、ご自身の社内での位置づけである。周囲からは社長の長男と見られ、従業員の本音は聞こえてこない。また、社長の長男に対し意見を言う管理職や従業員も非常に少ない。結果、孤立した状況下で、次の経営を考えていかなければならない。また、父親である現社長といつも対比されるはずである。
取締役はゴルフが好きである。シングルの腕前である。何度か一緒にゴルフを回ったが、とても太刀打ちできない。それほどゴルフが上手なのに、現在もレッスンプロに手ほどきを受けている。一度、聞いたことがある。「なぜ、それほどの腕前なのに、レッスンプロについているのですか?」と。すると、「どんなに上手くなっても、自分の欠点はあり続ける。それを治すには、外部の目が必要だからです」と答えが返ってきた。
経営というものは、一人ではできない。世の中の経営者全てそうだと思う。しかし、自分自身の力を過信して、人の意見を聞かない経営者も多い。何回も、コンサルタントを罵倒する経営者に出会ったことがある。「おまえらに我が社の何がわかるんだ」と。
どんなに偉くなっても、どんなに上手くなっても、自分自身の意見しか受け入れない経営者だけにはならないでおこう。その取締役と会うたびに、いつもそう思う。 |